空即是色
―― 般若心経の世界
五井昌久 著
定価 1760円(本体1600円+税10%)
四六判 並製
ISBN 978-4-89214-219-2
深遠な悟りについて説かれた「般若心経」の世界を、現代生活に即してやさしく解説しつつ、誰でも実践できる“空即是色”の生き方を明示する。神我一体を経験した著者ならではの講話集。
※ハードカバーからソフトカバーに変更しました。内容に変更はありません。
内容紹介 (目次)
序文 高橋英雄
般若心経・全文
一 空即是色の世界に生きられる
二 空の極意
三 なぜ顛倒夢想(てんどうむそう)なのか?
四 自分をおかすものは何もない
五 いのちの自由自在性― 心?礙(けいげ)なし
六 天地の通りをよくしよう
七 解脱と全託
八 はじめから悟っている自分
九 把(とらわれ)をはなてば
十 質疑応答
・空と無と零(ゼロ)の違いについて
・闇の夜になかぬ鳥の声きけば
・空、無想、無作の意味は?
・うつるものおのずうつりておのず消ゆ
己は澄みてただひそかなり –の意味
・把われる祈りとは?
・祖先の因縁で自分が苦しむことがあるのか?
序文より・・・高橋英雄
「宗教は空(くう)になってはじめて始まる」とは五井先生よりよくお聞きした言葉である。
仏教の経典の中で、般若心経ほどあらゆる宗派の人々に膾炙(かいしゃ)されているお経はないであろう。それ故このお経の解説の本も、どの経典の解説より多く出ている。
このお経の中心をなしているのは空の思想である。空という心境は実際、空になった人でないとわからないもので、学問的に空を説いても無意味である。特に色即是空、空即是色と二つつづく色と空とがどう違うのか、という点になると、皆目不明となる。
五井先生は先に「空」を中心とした般若心経の解説と、空にいたるまでにいかにすればよいか、その方法を「新しい般若心経の解釈」で世に問うた。「空」の心境を自己の内に深く深くきわめられた先生は、聖ヶ丘道場のお話において、しばしばその真実と、その境地に至らなければならない意義を強調、そしてその境地にいたる方法を、われわれにつねに明示しておられた。
今日ここに、般若心経の中心テーマを空即是色一点にしぼり、只単なる言葉や文字の解釈ではなく、日常生活の中で空を語りつくして下さった講話を集めて、一冊の本とした。
空に関心を持ち、真実の宗教心の開示たる空の心境に至らんと精進される人々に、この書は絶好の指針となり、道標となり、刺戟(しげき)となると信ずるものである。
著者紹介
五井昌久(ごい まさひさ)
大正5年東京に生まる。昭和24年神我一体を経験し、覚者となる。白光真宏会を主宰。祈りによる世界平和運動を提唱して、国内国外に共鳴者多数。昭和55年8月帰神(逝去)さる。